【11月4日 AFP】(一部更新、写真追加)米大統領選挙は4日、各州で投開票が行われ、米メディアの開票速報によると民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員が、伝統的な共和党支持州で勝利を重ねて選挙人の過半数を獲得し、第44代米大統領に選出された。就任は来年1月20日。史上初のアフリカ系大統領の誕生で、米政治は新たな局面を迎える。

 オバマ氏は選挙の行方を左右する激戦州のペンシルベニア(Pennsylvania)州、オハイオ(Ohio)州、バージニア(Virginia)州などで勝利。地元イリノイ(Illinois)で得票率70%で圧勝したほか、民主党地盤の各州に加え、共和党の地盤の切り崩しにも成功した。

 結果を受け、共和党のジョン・マケイン(John McCain)上院議員は地元アリゾナ(Arizona)州フェニックス(Phoenix)で支持者らを前に演説し、敗北を認めるとともに、オバマ氏に祝福の電話をかけたことを明らかにした。また、敗因は「わたしにある」と述べ、「歴史的」なアフリカ系大統領によって国内の人種差別問題が前進するだろうとの見方を示して、新たな指導者の下でアメリカが1つにまとまるよう呼びかけた。

■両候補の獲得選挙人数

 RealClearPolitics.comの集計に基づく両候補の獲得選挙人の数は以下の通り。(単位: 人)

・オバマ氏: 349人
カリフォルニア州(55)、コロラド州(9)、コネティカット州(7)、デラウエア州(3)、フロリダ州(27)、ハワイ州(4)、イリノイ州(21)、インディアナ州(11)、アイオワ州(7)、メリーランド州(10)、マサチューセッツ州(12)、メーン州(4)、ミシガン州(17)、ミネソタ州(10)、ネバダ州(5)、ニュージャージー州(15)、ニューハンプシャー州(4)、ニューメキシコ州(5)、ニューヨーク州(31)、オハイオ州(20)、オレゴン州(7)、ペンシルベニア州(21)、ロードアイランド州(4)、バーモント州(3)、バージニア州(13)、ワシントン州(11)、ワシントンD.C.(3)、ウィスコンシン州(10)

・マケイン氏: 163人
アラバマ州(9)、アラスカ州(3)、アリゾナ州(10)、アーカンソー州(6)、ジョージア州(15)、アイダホ州(4)、カンザス州(6)、ケンタッキー州(8)、ルイジアナ州(9)、ミシシッピー州(6)、モンタナ州(3)、ネブラスカ州(5)、ノースダコタ州(3)、オクラホマ州(7)、サウスカロライナ州(8)、サウスダコタ州(3)、テネシー州(11)、テキサス州(34)、ユタ州(5)、ウェストバージニア州(5)、ワイオミング州(3)

・開票途中の州
ミズーリ州(11)、ノースカロライナ州(15)

(c)AFP