【10月27日 AFP】脳卒中で倒れたとみられている北朝鮮の金正日(Kim Jong-Il)総書記(66)の長男、金正男(Kim Jong-Nam)氏がフランスを訪問し、パリ(Paris)から脳外科医を連れ帰ったようだと27日、フジテレビ(Fuji Television)が報じた。

 フジテレビは金正男氏とみられる男性が前週パリ市内の病院の脳神経外科病棟に入り、その約2時間後に出てきた際にこの男性に直接取材した。病棟から出てきた金正男氏とみられる男性は、ピンストライプのダークスーツに赤いネクタイという服装で、金正日総書記の健康状態についての質問には答えなかったものの、時折笑みを浮かべていたという。同テレビは、この男性はフランス人脳外科医と接触したもようで、その後、この医師は、北朝鮮のエスコートでパリを出発し、平壌(Pyongyang)入りしたとみられると伝えた。

 その2日後、金氏と面会したと思われる医師がシャルル・ドゴール空港(Charles de Gaulle Airport)に現れ、行き先を問われると「北京だ」と答えたという。フジテレビは医師の氏名などは伝えず、映像で医師の顔はぼかされていた。

 この医師はパリに駐在するユネスコ(UNESCO)北朝鮮代表部の車で空港に到着し、「平壌に行くのか」という質問に対し、否定はしなかったという。(c)AFP