香港(Hong Kong)で、パソコン画面に表示されたユーチューブ(YouTube)のトップページ。(2006年8月2日撮影)(c)AFP/Samantha SIN
【10月22日 AFP】米大統領選の共和党候補ジョン・マケイン(John McCain)上院議員が共和党の指名争いで、資金不足や陣営幹部の辞任などによって苦境に陥っていた時、同氏の選挙参謀たちは考えた――ここは「ユーチューブ(YouTube)」だ。
米ジョージ・ワシントン大学(George Washington University)政治学・民主主義・インターネット研究所(Institute for Politics, Democracy and the Internet、IPDI)のジュリー・ジャーマニー(Julie Germany)副所長は、ユーチューブに投稿された選挙関連動画のおかげで、マケイン氏は再び選挙資金集めを順調に進め、重要な意味をもつニューハンプシャー(New Hampshire)州予備選での奇跡の逆転勝利を成し遂げることができたと指摘する。
マケイン氏はそのまま共和党候補の指名を獲得し、大統領選本選に向けた活動資金も手にしたが、マケイン氏陣営はその後もユーチューブをを活用し続けている。
ジャーマニー副所長は「ユーチューブというプラットフォームのおかげで、まったく新しい政治メディア形態が形成された」と語る。
ライバルの民主党候補バラク・オバマ(Barack Obama)上院議員をメディアに過剰に露出する人物として表現した「Celeb」や「The One」などの、マケイン氏陣営による過激な選挙広告ビデオは、テレビでは決して放送されず、ユーチューブでのみ視聴できる「ゴーストビデオ」と呼ばれている。
だが、マケイン陣営の意図した通り、このビデオは独り歩きを始め、全国ネットのテレビでの放映されたほか、インターネット上では多くのリンクを張られた上にブログなどにも書き込まれ、新聞や雑誌にも取り上げられるようになった。
■視聴回数が1千万回を超える動画も…一般人も積極的に動画を作成
以下は、米大統領選に関連し、最も人気が高かった、もしくは影響の大きかったユーチューブの動画10本。(※英語タイトルをクリックすると、ユーチューブの該当ページに移動します)
-「Dear Mr. Obama」:イラクから帰還した退役米兵が、オバマ氏を強く批判し、マケイン氏への支持を表明するもの(視聴回数1064万回)。
-「Yes We Can」:ブラック・アイド・ピーズ(Black Eyed Peas)のウィル・アイ・アム(Will.i.am)によるオバマ氏支持のミュージックビデオ(同1040万回)。
-「I Got a Crush on Obama」:オバマ氏を応援する「オバマ・ガール」によるミュージックビデオ(同1003万回)。
-「Vote Different」:ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員が(ジョージ・オーウェル(George Orwell)作のSF小説『1984』に登場する支配者)ビック・ブラザーに扮(ふん)した姿で登場する、1984年のスーパーボウル(Super Bowl)用の米アップル(Apple)の広告のパロディ(同546万回)。
-「Tina Fey as Sarah Palin」:共和党副大統領候補のサラ・ペイリン(Sarah Palin)アラスカ(Alaska)州知事を演じる米コメディ女優のティナ・フェイ(Tina Fey)さんが出演した米風刺番組「サタデー・ナイト・ライブ(Saturday Night Live)」の映像(同535万回)。
-「A More Perfect Union」:オバマ氏が2008年3月18日、米ペンシルベニア(Pennsylvania)州フィラデルフィア(Philadelphia)での集会で行った有名な演説の様子(同500万回)。
-「Celeb」:マケイン氏陣営による選挙広告。オバマ氏をメディアに過剰に露出する人物として表現したもので、インターネット上でしか視聴できなかった(同213万回)。
-「I Feel Pretty」:民主党のジョン・エドワーズ(John McCain)元上院議員が、「ウエストサイド・ストーリー(West Side Story)」の音楽に合わせ髪をくしですく様子の映像(同128万回)。
-「Man in the Arena」:マケイン氏が予備選で復活するきっかけとなった動画(同43万7989回)。
-「God Damn America」:オバマ氏が師とあがめていた黒人牧師ジェレミア・ライト(Jeremiah Wright)師の扇動的な発言の抜粋(同25万1327回)。(c)AFP




