【10月16日 AFP】北朝鮮・朝鮮労働党の機関紙「労働新聞(Rodong Sinmun)」は16日の論評で、韓国の李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)政権が北朝鮮への「無分別な対決」姿勢を続けるならば、南北関係の全面中断もあると警告した。

 同紙の論評は、李政権が南北首脳会談での合意を無視し、北朝鮮との対決や戦争を求めていると批判。「裏切り者たちの集団が北朝鮮との無分別な対決へ突き進み、たび重なる警告にもかかわらず我が国の威厳を中傷するのであれば、北南関係の全面的な凍結も含む重大な決断をせざるをえないだろう」としている。

 この論評について、あるアナリストは、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議において米国と韓国を分断しようとする北朝鮮側の試みだとの見方を示した。

 北朝鮮は、李大統領が南北関係へ厳しい姿勢で臨むと表明して以来、李大統領を「裏切り者」や「米国の追従者」と呼び、数か月にわたってくりかえし非難してきた。

 南北間の政府間交流はすでにほぼ全面的に中断されているが、韓国の市民団体や芸術団体などは依然として北への入国を行っているほか、軍事境界線の北にある南北協力事業の開城(Kaesong)工業団地も通常通り操業を続けている。(c)AFP/Jun Kwanwoo