関連情報2008年 米大統領選挙
オハイオ(Ohio)州トレド(Toledo)で実施された期日前投票で、投票用紙に記入する女性(2008年10月1日撮影)。(c)AFP/Getty Images/J.D. Pooley
【10月14日 AFP】翌月4日の米大統領選の投票日に、米国民が票を投じるのは大統領候補だけではない。「妊娠したブタの中絶」「同性婚禁止」などの是非を問う、州や地方自治体の住民投票も実施される。
投票の設問内容は各州や自治体で異なるが、設問数は全国で計150を超える。これらの投票には、州などで法的に義務付けられたもののほか、さまざまな利権団体が後押しする市民団体が実施するものも含まれる。
ある専門家によると、住民投票は議会に反映されにくい米市民の要求をすくい上げる目的で始まったという。投票の設問内容から分かるのは、1930年代における市民の最大の関心事は労働問題だったが、ここ5年来は同性婚や最低賃金問題に対する関心が高いということだ。
カリフォルニア州最高裁は6月、同性婚禁止を違憲とする判決を出したが、これに反対する保守派系の各団体は、結婚の定義を男性と女性間のみで成立するものと憲法を改正すべく、団結して同性婚の是非を問う住民投票の準備を進めている。
カリフォルニア州の有権者はこのほか、「少量のマリファナ所持の合法化」「再生可能エネルギーの積極利用」「10代での妊娠中絶に対する親への告知義務」などについても、意思表示を求められる予定だ。
サウスダコタ(South Dakota)州では、妊娠中絶に反対する団体が、レイプ、近親相姦、母体に危険のある場合を除き、中絶を禁止する住民投票が行われる。さらにコロラド(Colorado)州では、人間の人格の定義を受精の瞬間から適応するよう法改正を目指す団体が、投票の設問を準備している。
■大統領選挙の投票率を上げる効果も
こうした投票は、保守派の目的達成手段として利用されるだけのものではない。先の専門家によれば、投票と併せて国家的問題の是非を問うことで、大統領選挙の投票率が3-4%程度伸びるという効果もあるという。
特に、激戦州で高い関心を集める設問への住民投票が行われる場合が多く、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領が2選を決めた2004年の大統領選では、激戦州オハイオ(Ohio)で同性婚に関する投票が行われ、11万9000票の僅差でブッシュ大統領が勝利をおさめている。
同様に今回の大統領選でも、激戦州フロリダ(Florida)で同性婚に関する住民投票が行われるほか、移民問題を抱えるミズーリ(Missouri)では公用語を英語のみとすることの是非を問う住民投票が実施される予定だ。
共和党大統領候補のジョン・マケイン(John McCain)上院議員の地元、アリゾナ(Arizona)州でも、同性婚、健康保険の選択権、州議員の昇給などの是非を問う、10の住民投票が行われる。一方、民主党大統領候補のバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員の地元、イリノイ(Illinois)州での住民投票で問われる問題はただ1つ。州法改正の可否についてだ。(c)AFP


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