【10月3日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は2日、同国を訪問したドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相とともにサンクトペテルブルク(Saint Petersburg)で行われたフォーラムに出席した。メドベージェフ大統領は、米国の金融支配は終わったと述べるとともに、「より公正な」金融システムを求めるという点でメルケル首相の支持を得たと語った。

 両首脳は、米国から国際市場に拡大し世界的な景気後退への懸念を高めることとなった信用収縮への新たな対策を取っていくことで一致した。

 メドベージェフ大統領は、フォーラムの席上、「1つの経済、1つの通貨による支配は過去の遺物となってしまった」とした上で、「われわれは、多極化の原則や法の支配、相互利益に基づいた、新たな、そしてより公正な国際金融・経済システムを構築していかなければいけない」と強調した。

 また、「現在起こっている事態は、たとえ強大な国家であっても、ただ1国が巨大な監督機関の役割を担うことはできないということを裏付けている」と指摘した。

 メドベージェフ大統領の発言に先立ち、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露首相も1日、米経済は世界的な金融危機に対し「無責任」だとして厳しく非難している。(c)AFP/Valerie Leroux