【9月23日 AFP】米ニューヨーク(New York)で22日、国連(UN)のアフリカ開発のためのハイレベル会合が行われ、潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長が先進国が確約したアフリカ向け支援の履行を呼びかけた。

 2005年に英スコットランドのグレンイーグルズ(Gleneagles)での主要国(G8)首脳会議で、日、米、独、仏、英、伊、加、露は、2010年を期限とした250億ドル(約2兆7000億円)のアフリカ向け追加支援の実施で合意した。

 しかし、その後数回にわたって見直しが行われ、支援額は218億ドル(約2兆6000億円)まで削減。国連やアフリカ連合(AU)によると、支援額はその後も削減された額の25%相当しか上積みされていない。

 さらに、米証券大手の破たんを契機に発生した米金融危機で、支援国の多くがアフリカへの追加支援に消極的となりそうな情勢だ。金融危機では、米政府は7000億ドル(約74兆円)規模の救済策を発表している。

 同会合に先立ち、潘事務総長は11日に発表された報告書で、現状のままでは、2000年に合意した世界の貧困撲滅を目指す国連のミレニアム開発目標(MDGs)の2015年までの達成は、特にアフリカなどでは難しいと警告している。(c)AFP