【9月15日 AFP】英与党・労働党内部で、支持率低迷を理由にゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相に対する辞任要求が強まっている。

 公然とブラウン批判を展開する労働党議員は少数派で、党首選の開催に必要な与党議員の20%(71人)には届いていないが、反ブラウン勢力は20日から始まる労働党大会に向け、首相を退陣に追い込もうとしている。

 フィオナ・マクタガート(Fiona Mactaggart)前内相は、英BBCテレビで、ブラウン首相が前年6月にトニー・ブレア(Tony Blair)前首相から政権を引き継いで以降、労働党の支持率が低下する一方である点を指摘。英国の有権者は「われわれが何をしようとしているか、英国をどう導こうとしているのか見失っているようだ」と述べ、首相への信頼の薄さは前年の党首交代が党首選を経ない政権移譲だったことに起因しているとの見方を示した。

 これに先立ってブラウン首相は前週末、党首選の実施を呼びかけたジョーン・ライアン(Joan Ryan)労働党副議長とショブヘイン・マクドナフ(Siobhain McDonagh)院内幹事の党職を解任している。

 総選挙が2010年に予測されるなか、労働党は支持率で野党・保守党(Conservatives)に20ポイント以上の差をつけられており、党内では危機感が高まっている。(c)AFP/Guy Jackson