【9月6日 AFP】非常事態宣言発令後も首相辞任を要求する抗議活動が続くタイのサマック・スントラウェート(Samak Sundaravej)首相(73)は6日、厳重に警備された自宅に身を潜めた。

 政府報道官は、サマック首相は自宅で休養中だと発表した。首都バンコクに非常事態宣言が発令されてから5日目、機動隊員約150人がサマック首相の自宅を取り囲んで厳重に警備した。

 5日夜には、サマック首相の自宅へ向かう抗議デモで、大学生2人が何者かに銃撃された。学生らは、6日昼も抗議デモを実施する。

 軍は非常事態宣言を支持しておらず、サマック首相は5日、孤立を強めていることにいらだちを示した。同首相は「裁判所を通じた問題解決に失敗した。軍を通じた問題解決も、非常事態宣言を通じた解決も失敗した。全て失敗した」と述べるとともに、非常事態宣言は近日中に解除されるだろうと述べた。

 抗議活動を続けている反政府団体「民主市民連合(People's Alliance for DemocracyPAD)」の指導者の1人、チャムロン・スィームアン(Chamlong Srimuang)氏は、首相が辞任しないかぎり一切交渉することはないと述べた。(c)AFP