イラクの首都バグダッド(Baghdad)で、カラダ(Karrada)地区で開催される祭りに向かう少年たちと周辺の警備をする米軍兵士(2008年8月22日撮影)。(c)AFP/AHMAD AL-RUBAYE
【8月23日 AFP】イラク駐留米軍の地位協定について米国と交渉を続けていたイラク側の交渉責任者が22日、両国政府は合意に達したとAFPに明らかにした。合意では2011年までにイラクに駐留する米軍の撤退を完了させることになっているといい、実現すれば8年におよんだ米軍のイラク占領が終わることになる。
イラク側の交渉責任者モハマド・ハジハムード(Mohammed al-Haj Hammoud)氏によれば、両国は、米軍の全戦闘部隊がイラクの都市部から来年6月までに撤退することなどを定めた27項目の合意に達したという。
ハジハムード氏は、合意はすでにジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領の承認を受けており、イラク側の承認を待つだけだとした。しかし、ホワイトハウスのゴードン・ジョンドロー(Gordon Johndroe)報道官は、交渉は進行中で合意は最終的ではないと述べた。
地位協定は、イラク国内に外国軍が駐留する法的枠組みを定めた国連(UN)決議の期限が12月に切れた後のイラク駐留米軍のあり方を規定するもの。ブッシュ米大統領とイラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相は前年11月、7月31日までに地位協定を正式に決めることに合意していたが、撤退のタイムテーブルやイラク国内に残す米軍基地の数、、駐留米兵にイラクの法律が適用されるのか否かなどの点でイラクの指導者層から強い反発を受け、作業は遅れていた。
ハジハムード氏は合意ではすべての問題が規定されたと述べたが、「(治安)状況に応じて」撤退完了の時期が前後する可能性はあると付け加えた。撤退が2011年までに完了した場合でも、一部の米軍はイラクに残って治安部隊の訓練を行う。イラク国内の米軍基地の数は、駐留を継続する部隊の規模によって決まるという。
米兵がイラク国内で起こした犯罪については、多数の委員会を設置して調査する。現在、米兵に与えられている免責特権は2月に始まった交渉で最大の障害の1つだった。
地位協定については、イラクの政治党派、特にシーア派指導者ムクタダ・サドル(Moqtada al-Sadr)師が率いる反米グループが激しく反対していた。22日の金曜礼拝後、シーア派の聖地クーファ(Kufa)には「疑わしい合意は永遠の束縛。(地位協定は)イラクの憲法に違反している」と書かれた横断幕が掲げられていた。
ハジハムード氏によると、最終的な草案はマリキ首相、ジャラル・タラバニ(Jalal Talabani)大統領、2人の副大統領、北部のクルド人自治区のマスード・バルザニ(Massud Barzani))自治政府議長によって構成される評議会に提示される。さらに議会が批准する必要がある。米国政府は、地位協定を議会に諮ることはないとしている。現在約14万4000人の米兵がイラクに駐留しているが、この地位協定は11月に大統領選を控える米政界で微妙な問題になっていた。(c)AFP/Jay Deshmukh
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