【6月29日 AFP】英外務省のマーク・マロック・ブラウン(Mark Malloch Brown)アフリカ・アジア・国連担当国務相は29日、今週開催されるアフリカ連合(African UnionAU)首脳会議を前にアフリカ各国に対し、ジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領を「なんとしてでも」退陣させるよう要請した。

 ブラウン氏は英BBCテレビのインタビューで、ムガベ大統領について「国際社会の外側にいる」と批判し、国際的な圧力の中で退陣を迫る「すべての準備はできている」と述べた。

 さらに「もし(ジンバブエの)法と秩序は崩壊しているなら、あるいはムガベ大統領が変化に抵抗し、自国民の人権を暴力的に抑圧し続けるならば、わたしはアフリカの近隣諸国が、彼の退陣を確実にするためにあらゆる手段を尽くすことを期待する。ムガベ大統領は去らねばならないし、そうするためにはどうすればよいのか、われわれは見ていかなければならない」と強調した。

 ブラウン氏は、野党側が出馬を取りやめた27日の大統領選挙の決選投票で、ムガベ大統領が「不戦勝」することは認められないことを、エジプトで開催されるAUサミットが「全会一致で」ムガベ氏に伝えることを願うとし、「非民主的に選ばれた指導者を受け入れないという立派な方針を採択したことを、AUは思い起こしてほしい」と述べた。

 ブラウン氏によると、欧州連合(EU)全加盟国に対しイタリアが、在ジンバブエ大使館を閉鎖するよう提案したという。しかし、英国はジンバブエ在住の国民を多く抱え、彼らの大使館の助けを必要とする可能性から、この提案の実行に積極的でない。(c)AFP