【6月24日 AFP】コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は23日、訪問先のドイツ・ベルリン(Berlin)に向かう機中で、米国は日本人拉致問題の解決に向けて引き続き北朝鮮に圧力をかけていくとの考え記者団に示した。

 日本は拉致問題の解決に向けて各国が一致団結して取り組むよう要請してきた。だが、北朝鮮が米国は6か国協議での合意にもとづき、近く全核計画の申告を行うとしていることから、米国では北朝鮮のテロ支援国指定解除に向けた動きが進んでいる。

 この問題について記者から質問を受けたライス長官は「米国が拉致問題を棚上げすることはない」と述べ、「米国の同盟国である日本にとって重要な拉致問題は、米国にとっても重要問題だ。北朝鮮が拉致問題の解決に取り組むよう圧力をかけていく」と強調した。

 一方で国務省高官らは、現在の北朝鮮非核化プロセスには、日本人拉致問題の解決は含まれていないことも明らかにしているが、ライス長官は「拉致問題は人道的観点からも非常に敏感な問題であることは、米国も理解している。このような事件はあってはならないこと。日本の人々に向けて、米国は拉致問題を最重要問題として取り組むことを約束する」と述べた。

 ライス長官はベルリンを訪問した後、京都で開催される主要8か国(G8)首脳会議の外相会合に出席するため26日に来日する。この間、日本側と北朝鮮の核問題についても協議する見込み。(c)AFP