【6月4日 AFP】世界銀行(World Bank)のロバート・ゼーリック(Robert Zoellick)総裁は4日、国連食糧農業機関(UN Food and Agriculture OrganizationFAO)主催の食糧サミット出席のため滞在中のイタリアのローマ(Rome)で記者会見し、各国が行っている輸出規制や禁輸が食糧価格の高騰を助長し、「世界の最貧困層を苦しめている」として撤廃を求めた。

 また、ゼーリック総裁は、少なくとも、世界食糧計画(World Food ProgrammeWFP)による人道支援での食糧購入や輸送については、輸出制限や課税措置は解除されるべきだと述べた。

 さらに、発展途上国や食糧危機の危険性のある国々への輸出制限は解除されるか、少なくとも緩和されるべきだと述べ、7月上旬に開催される主要国首脳会議(G8 Summit)までに、食糧危機の危険性が最も高い20か国の当座の必要量を供給しなければならないと訴えた。

 7月7-9日に北海道洞爺湖で開催されるG8首脳会議では、アフリカの食糧問題が主要議題になる見通し。(c)AFP