【5月30日 AFP】ネパールの首都カトマンズ(Kathmandu)の王宮で29日、240年続いた王制が正式に廃止され共和制に移行したことに伴い、王室旗が降ろされ、代わりにネパール国旗が掲げられた。

 王宮筋によると、政府の共和制移行決定の一環として、王宮でも王室旗が国旗に取り替えられたという。

 同国では、制憲議会で28日夜に王制廃止と共和制移行が決定したことを記念し、2日間祝日となった。

 長期にわたり王室寄りとされてきた軍当局も、議会の決定を尊重すると言明した。

 著名な王室評論家でネパール語週刊紙「Jana Aastha」の編集者、Kishore Shrestha氏によると、王宮からの退去に15日間の猶予が与えられたギャネンドラ国王(King Gyanendra)は現在、荷造りの最中で、30日にもカトマンズ郊外にある王家の山荘に移る可能性があるという。

 一方、ネパールの警官隊は、カトマンズの王宮近くにある元国王の銅像に国旗を立てようとした約100人の共和制支持派のデモ隊に対し、警棒で攻撃したり催涙ガスを発射した。現場のAFP記者が伝えた。王宮周辺での抗議活動は禁止されている。(c)AFP