【5月29日 AFP】イスラエルのエフド・バラク(Ehud Barak )国防相は28日、和平交渉が滞る恐れを見せる中、収賄疑惑をめぐりエフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相の辞任あるいは早期の総選挙実施を要求した。

 エルサレム(Jerusalem)地裁では前日、米国人実業家が宣誓証言を行い、オルメルト首相に多額の現金を渡したと証言している。

 与党連立政権の主要政党、中道左派の労働党(Labour)党首でもあるバラク国防相は「首相がその職務をみずから停止しようと退こうと構わない」と述べ、オルメルト首相率いる中道右派政党カディマ(Kadima)が労働党の支持のもとに新内閣を組閣しなければ「われわれが、合意に基づいた早期の総選挙日程を新たに決定する」と言明した。

 また、労働党幹部のEitan Cabel氏は、カディマがオルメルト首相を追放し新しい党首を選出しなければ、労働党は総選挙の実施日程を2か月以内に設定すると述べた。

 オルメルト政権は、連立する労働党の17議席を失うとクネセト(Knesset、国会)の過半数議席を維持できない。(c)AFP/Ron Bousso