イスラエルのエルサレム(Jerusalem)旧市街の嘆きの壁(西の壁、Western Wall)で、戦没者追悼記念日(Remembrance Day)に際し掲げられた半旗と灯された炎を警備する兵士ら(2008年5月6日撮影)。(c)AFP/GALI TIBBON
【5月8日 AFP】建国60年を迎えたイスラエルで8日、ユダヤ歴に合わせ各地で戦没者追悼行事に続いて祝賀行事が開かれた。エフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相に汚職疑惑が浮上し政権の先行きが不透明なことに加え、近隣諸国との和平実現への道はいまだに遠い。
主要都市テルアビブ(Tel Aviv)とエルサレム(Jerusalem)では建国60年記念式典が7日の日没の同時刻にイスラエルの動乱の歴史を表現した音と光のショーで幕を開けた。
これに先立つ同日、エルサレムのヘルツェル山(Mount Herzl)国立墓地では戦没者追悼記念日の式典が行われ、1948年5月のイスラエル建国以来、4度にわたる中東戦争で戦死した兵士およそ2万人を追悼した。
オルメルト首相は式典で「われわれの国家全体の存在とイスラエル市民の安全と幸福は、われわれの自衛の意志にかかっている」と述べつつも、平和を求める姿勢を示した。新たに浮上した首相の汚職疑惑をめぐって、野党は辞任を要求している。
建国から60年、イスラエルは、国家樹立のために闘争を続けるパレスチナや、法解釈上は交戦状態にある近隣諸国との、容易に抜け出すことができない緊張関係にとらわれている。
イスラエルは欧米諸国の大半と肩を並べる安定した経済や、強力な軍事力、ハイテク業界の好景気、そして未公表ではあるが中東で唯一の核保有国と考えられていることによる優位な立場を享受している。
一方、1979年にエジプトと1994年にはヨルダンと和平条約を締結したものの、隣国シリア、レバノンとの対立は続いており、イランのマハムード・アフマディネジャド(Mahmud Ahmadinejad)大統領は、公然とイスラエル排除を唱えている。
軍事専門家のEfraim Kam氏は、「イランとイランの核問題は、イスラエルの存在に対する脅威を、1967年の6日戦争(第3次中東戦争)もしくは、1973年のヨム・キプール戦争(第4次中東戦争)以前の状態に引き戻した」と指摘する。
長らく暗礁に乗り上げていたパレスチナとの和平交渉は前年11月、米政府主催の会議で再開されたが進展はほとんど見られず、今日まで、イスラエルの首都も国境も、国際的には認められていない。(c)AFP
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