【4月29日 AFP】オーストラリアのウエスタンオーストラリア州(Western Australia)で野党・自由党(Liberal Party)を率いるトロイ・バズウェル(Troy Buswell)同党州代表は29日、州都パース(Perth)南方の都市マンドゥラー(Mandurah)で記者会見し、「党の女性職員のいすのにおいをかいだことがある」と涙ながらに告白した。地元メディアが報じた。

 テレビ中継された記者会見でバズウェル州代表は、「辞任の意向はない」、「2009年の選挙で自民党を勝利に導き、州首相になる」と語った。 

 だがAAP通信の報道によれば、「前週末にこの不祥事が公になった後、家族はどのように反応したか」という質問を受けた際には、目に涙をため、おえつを漏らし、水を飲んで呼吸を整えてから「わたしにとっても、家族にとっても、難しい問題だ」とのみ答えたという。

■過去にも女性職員らから問題視

 不祥事が明るみになったのは2005年12月。自由党の女性職員が「州議会事務所のわたしのいすのにおいを、バズウェル党首がかいでいた」と明かした。

 当初の報道後は、バズウェル氏はそのような事実があったことを認めなかった。だがこの女性職員はさらに地元紙に対し、「ほかの職員の前でいすのにおいをかがれた。笑いをとるためだったと思う」とし、「ショックを受け、腹が立って、代表にもそう言いました」と語った。

 バズウェル氏は以前にも、州与党・労働党(Labor Party)の女性職員の「ブラジャーのひもを引っ張ったことがある」と告白したことがある。また、すでに引退した女性政治家から、性差別的な言葉を投げたとして批判されたこともある。

 自由党の同州副代表キム・ヘイムズ(Kim Hames)氏は、バズウェル氏について「粗野なユーモアセンスの持ち主で無骨だが、優れた人物」と評している。

 ヘインズ氏はさらに報道陣に対し、バズウェル氏は言動を改める必要があるが、州代表として彼に代わる人材がいないと述べた。(c)AFP