【4月18日 AFP】米CNNテレビのコメンテーターが中国人を中傷する発言を行ったとして中国がCNNに謝罪を要求している問題で、中国政府は17日、CNN側の説明は「謝罪になっていない」として受け入れを拒否した。

 問題の発言はCNNのコメンテーター、ジャック・カファティ(Jack Cafferty)氏が9日に行ったもので、中国政府は「鉛を含んだガラクタ」を輸出し、米国の証券を買いあさっていると強く批判。さらに「彼ら(中国人)は50年前から基本的にならず者集団だ」などと述べた。

 中国メディアは発言について、中国と中国国民に対する「人種差別」「悪意のある攻撃」「中傷」だとする中国政府の見解を大きく報じ、国内で反発が一気に広がった。

 こうした事態にCNNは15日、カファティ氏は歯に衣着せないコメントで知られ、これまでにも各国の政府批判をしていると説明。今回の発言は「中国政府に対する意見で、国民を中傷するものではない」との声明を発表した。

 中国外務省の姜瑜(Jiang Yu)報道官は、CNN側の説明は「誠実な謝罪ではなく、受け入れられない」「中国政府と国民との関係をかき乱す意図をもったものだ」と述べた。

 中国外務省は16日、CNNの北京支局長を同省に呼び、改めて抗議している。(c)AFP