【4月10日 AFP】国際五輪委員会(International Olympic CommitteeIOC)のジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長は10日、欧州や米国での聖火リレーに対する抗議活動を受け、五輪は危機的な状態だと懸念を表明する一方、北京五輪の開催までに状況は回復するとの見解を示した。北京(Beijing)での国内オリンピック委員会連合(Association of National Olympic CommitteesANOC)とIOC理事会の合同会議の席上、語った。

 ロゲ会長は、各国のANOC理事らは、五輪出場予定の選手たちに対し「北京五輪に対してはさまざまな反応があるが、北京五輪は成功を収める。われわれは現在の混乱した状況から立ち直る」と伝えてもらいたいと語った。

 欧州での抗議活動についてはロゲ会長は「心を痛めている」と述べ、逮捕者がなかったサンフランシスコ(San Francisco)での聖火リレーについても状況は改善されたとしながらも「楽しいパーティーではなかった」と語った。

 ロゲ会長は、選手に対し五輪への信念を失わないように訴えるとともに、北京五輪の聖火リレーを短縮する予定はないと明言した。(c)AFP/Charles Whelan