【4月6日 AFP】中国政府のチベット自治区最高幹部は、世界の人権活動家らの要求を退け、北京五輪聖火のチベット通過を予定通り決行すると発言した。

 張慶黎(Zhang Qingli)中国共産党委員会チベット自治区書記は、中国政府が聖火リレーのルート変更を求める声に耳を貸す気配はないと地元指導者たちに断言した。

 チベット自治区政府のウェブサイトには6日、チベットは6月19日から20日にかけて聖火リレーを通過させ、北京五輪の成功に貢献する決意だとする張氏の談話が掲載された。張氏はまた、5月の聖火のエベレスト(Mount Everest)通過にも貢献したいと述べた。

 チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世は同日、亡命先のインド・ダラムサラ(Dharamshala)で声明を発表し、チベットや周辺各省における抗議は、チベット暴動に関する中国政府の「プロパガンダ」を反証するものであり、国際社会は情勢をもはや無視できないと述べた。

 声明の中でダライ・ラマはチベットで発生した暴動とそれに対する中国政府の弾圧に対する国際的な独立調査も再度求めた。またダライ・ラマが暴動を扇動したという中国側の非難を再度、否定した。(c)AFP/Charles Whelan