【4月5日 AFP】韓国との緊張が高まるなか、北朝鮮は中国に大規模な食料支援を求めているという。4日、韓国のハンギョレ新聞(Hankyoreh)が報じた。

 外交関係者は「北朝鮮は当面韓国に食料支援を求めてこないだろう」とし「中国は(北朝鮮の要請に)まだ応じていない」と述べたという。北朝鮮問題の専門家、University of North Korean StudiesYang Moo-Jin教授は「4月18、19日の米韓首脳会談後に金正日(Kim Jong-Il)総書記が中国を訪問する可能性が高い。『兄弟のような隣人』としての伝統的な同盟関係を強化し大規模食料支援を求めるだろう」という。

 食糧難にあえぐ北朝鮮は「太陽政策」を掲げる韓国から毎年およそコメ40万トンや肥料30万トンなど総額数十億ドルにも上る経済支援を受けてきたが、李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)新政権が経済支援の見返りに非核化作業の進展を求めてきたことに反発を強めている。

 韓国統一省の人道支援担当責任者のKim Jung-Soo氏は、今年に入って北朝鮮は深刻な食料不足にも関わらず韓国にコメや肥料の支援を求めてきていないとし、「北朝鮮から支援要請があった場合には全体的な状況や北朝鮮の態度の変化を考慮する」と述べた。(c)AFP