【3月18日 AFP】中国の温家宝(Wen Jiabao)首相は18日、全国人民代表大会(全人代)閉会後の記者会見で、チベット(Tibet)自治区で発生した騒乱の責任はチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世を支持する一団にあるとする証拠を握っていると述べた。

 温首相は、複数の証拠からダライ・ラマ派の一団がチベットにおける騒乱を計画的かつ組織的に主導していたことは明らかだと語った。また、中国政府によるチベット統治を「文化的な虐殺」と評したダライ・ラマの発言について、「嘘以外の何もでもない」と否定した。

 さらに温首相は、暴動がチベット自治区以外にも広がっていることを認め、抗議活動の目的は北京五輪の妨害にあるとした上で、五輪を政治的に利用すべきでないと主張した。また、ダライ・ラマが「独立の野望」を捨てない限り、交渉することはないと述べた。

 温首相は、外国の報道陣がチベット自治区から締め出されているとの批判に対し、近く外国報道陣の立ち入りを許可すると語ったが、具体的な日程は示さなかった。(c)AFP