【3月8日 AFP】トニー・ブレア(Tony Blair)英前首相が来年度から、米最難関大学の一つとされるエール大学(Yale University)で教べんを取る。同大学が7日、明らかにした。

 ブレア前首相は前年、任期切れを前に10年務めた英首相を辞任していた。エール大学では、ハウランド特別研究員(Howland Distinguished Fellow)として迎えられ、「信仰とグローバル化」を教える。

 前首相が同大学行う研究は、今年後半に設立されるTony Blair Faith Foundationの活動と関連したものになる。前首相は戒律を重視するキリスト教徒と知られ、前年ローマ・カトリックに改宗した。

 エール大学のリチャード・レビン(Richard Levin)学長は、「世界が一層と相互依存を強めるなか、宗教的価値観が対立を生むのではなく、いかに融和に導くかを研究することは重要」との考えから、「ブレア氏はこの分野で優れたリーダーシップを発揮し、その見方を広める格別の資格を持っている。ブレア氏がエール大学の学術共同体に加わることを光栄に思う」と述べている。

 ブレア前首相の長男ユアン・ブレア(Euan Blair)さんは現在、同大学で国際関係を学んでいる。ブレア前首相が在任中に最大級の友好関係を築いたジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領もエール大学の卒業生。

 エール大学によるとハウランド特別研究員待遇は、国籍を問わず、文学、芸術、政治学で卓越した実績を認められた者だけに許されるという。

 過去には、著名な作曲家レイフ・ボーン・ウィリアムズ(Ralph Vaughan Williams)氏、英国放送協会(BBC)のジャーナリスト、アリスター・クーク(Alistair Cooke)氏、インドの故インディラ・ガンジー(Indira Gandhi)元首相らがハウランド特別研究員に迎えられている。(c)AFP