【1月22日 AFP】英政府は21日、60万人分の個人情報が入ったノートブック型パソコンの盗難事件をうけ、全政府職員のオフィス外へのパソコン持ち出しを禁止する通達を出した。 

 事件は前週、英中部バーミンガム(Birmingham)で英海軍将校が所有するノート型パソコンが盗難被害にあっていたことが英国防省によって確認されたもの。パソコンには入隊志望者など約60万人分の個人情報が保存されていた。

 事態をうけ、ガス・オドンネル(Sir Gus O'Donnell)内閣府長官は21日、全政府機関の事務方トップに対し、個人情報が記録されたパソコンおよびCDをオフィス外に持ち出すことを禁止する通達を電子メールで送付した。

 通達は全省庁およびその職員に適用される。一方、暗号処理された媒体に限っては、第3者に情報が漏洩する恐れがないことから、職場外への持ち出しを認める。

 英国では政府機関での個人情報紛失事件が相次いでいる。前年11月にも氏名、住所、生年月日などの個人情報が記録されたCDを歳入税関庁の職員が会計検査院(National Audit Office)に発送したが、そのままCDの行方がわからなくなっている。このCDには英人口の半数近い2500万人分の個人情報が記録されていた。(c)AFP