2008年1月10日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)ラマラ(Ramallah)で、故ヤセル・アラファト(Yasser Arafat)氏の遺影の下でマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)自治政府議長との共同記者会見に臨むジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領。(c)AFP/AWAD AWAD
【1月11日 AFP】中東歴訪中のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は10日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)でマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)自治政府議長と会談後、中東和平条約の調印が1年以内に行われるとの見通しを示し、イスラエルに対し40年におよぶパレスチナ自治区の占領をやめるよう呼びかけた。
ブッシュ大統領は、平和を実現しパレスチナ国家を樹立するため、両政府にとって「今が困難な選択をする時」だと指摘。「1967年から続く(イスラエルの)入植は終わらせるべきだ」「イスラエルがユダヤ人にとっての故郷であるように、(和平条約によって)パレスチナ人の故郷となるパレスチナ国家が建設されなければならない」と強調した。
また、パレスチナ国家の領土について、「(穴のある)スイスチーズのような訳にはいかない」と述べ、領土が分断されず連続的であるべきだとの認識を示した。
その上で、「安全保障は基本だ。テロ行為の下には何の合意も生まれず、パレスチナ国家の樹立もない。イスラエルの安全保障について米政府の断固たる介入を約束する」とも述べ、イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)をけん制した。
一方、イスラエル政府は10日、11月から停止していたガザ地区(Gaza Strip)への燃料供給を一時的に再開すると発表している。
ブッシュ大統領がイスラエルとパレスチナ自治区を訪問するのは、2001年の就任以来初。スティーブン・ハドリー(Stephen Hadley)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)によると、2009年1月の任期終了までに少なくとも1回は中東を再訪する予定だというが、イスラエル寄りの大統領に対してパレスチナでは公平な仲介者としての能力を疑問視する声が強く、人々の共感を得るのは容易ではない。
エルサレム(Jerusalem)中心部では10日、ヨルダン川西岸の入植者ら数百人が、入植停止の呼びかけに対する抗議活動を行った。またラマラ(Ramallah)でも、ブッシュ大統領の訪問に対する200人規模のデモがあり、「ブッシュは戦争犯罪人だ」「ブッシュ出て行け」などと叫ぶ参加者らに治安部隊が催涙ガスと警棒で応じる一幕があった。(c)AFP/Laurent Lozano

