2007年11月24日、ベイルート(Beirut)で、大統領官邸を去るにあたって報道陣に手を振るエミール・ラフード(Emile Lahoud)シリア大統領。(c)AFP/RAMZI HAIDAR
【11月24日 AFP】(一部更新、写真追加)親シリア派と反シリア派間の対立で23日に予定されていた新大統領選出が再度延期されたレバノンで、現地時間24日午前0時、エミール・ラフード(Emile Lahoud)大統領が任期満了で退任した。安全保障権限はレバノン陸軍に委譲されたが、権力不在と政治的混乱の危機に直面している。
ラフード大統領は、真夜中の午前0時に簡素な退任式を行い、軍の儀仗隊および軍楽隊に見送られ、大統領官邸を後にした。
ラフード大統領の任期中の新大統領選出の最後の機会とされていた23日の国会召集は、親欧米・反シリア派の与党多数派と、親シリア派でイスラム教シーア(Shiite)派原理主義のヒズボラ(Hezbollah)率いる野党は次期大統領の人選に合意できず、選出は再度延期。2か月で5度目の延期となった。
レバノンの政治的混乱が加速し、1975-90年の内戦以来最悪の危機を迎える可能性も出てきた。現在、ベイルート(Beirut)市内には、治安維持のため戦車や兵士が配置されている。
同国の憲法62条によると、国会で新大統領候補が選出されない場合、大統領の権限は政府に委譲されることになっているが、ラフード現大統領は、フアド・シニオラ(Fuad Siniora)首相の政府へは行政権を委譲しないと表明している。シニオラ首相はこれを認めていない。(c)AFP/Jocelyne Zablit and Ramzi Haidar