【11月23日 AFP】英連邦閣僚級行動グループ(Commonwealth Ministerial Action GroupCMAG)は22日、非常事態下にあるパキスタンの英連邦加盟資格の停止を決定した。

 英連邦のドナルド・マッキノン(Donald McKinnon)事務局長は声明を発表し、「パキスタンの民主主義と憲法の効力が回復するまで、英連邦の加盟資格を停止する。CMAGは、現在のパキスタン情勢は英連邦の基本的価値観を侵害しているという意見で一致した」と述べた。

 53の加盟国からなる同連邦は12日、非常事態宣言の即時解除、ペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領の軍職の辞任、自由で公正な選挙を実施するための調整をするよう最後通告していたが、日本時間23日午前4時に期限が失効した。

 23-25日にウガンダで開かれる英連邦首脳会議の開催を控え、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相は出国前、ムシャラフ大統領が総選挙の日程を設定するなど、「パキスタンが正常な状態に戻るための」対処をとったことを歓迎するとコメントした。また、ムシャラフ大統領はブラウン首相に対し、自由で公正な選挙および軍職の辞任を約束したという。

 だが、首脳会議前夜、英連邦はムシャラフ大統領がさらなる措置をとることが必要だとの見解を示した。また、加盟資格は停止されるものの、同連邦は「連邦の貴重な一員であるパキスタンの民主主義の回復を支援するため、同国との関係は継続する」という。

 同連邦は、CMAG代表のパキスタン訪問の可能性を含め、2008年1月に予定されているパキスタンの総選挙の運営状況を調査していくことを明らかにした。(c)AFP/Jean-Marc Mojon