【11月11日 AFP】11日のサンデー・エクスプレス(Sunday Express)紙で発表された英民間調査機関ICMの世論調査によると、デービッド・キャメロン(David Cameron)氏率いる最大野党の保守党(Conservative Party)の支持率が43%と、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相率いる与党労働党(Labour Party)の35%を8ポイント上回ったことが分かった。移民政策をめぐる懸念などが背景にあるものとみられる。

 調査は8-10日に1001人の成人を対象に実施された。保守党のリード幅はジョン・メージャー(John Major)政権時代の1992年にICMが調査を始めて以来最大となった。

 同紙によると、保守党躍進の背景には、最近の下院での与野党対立でキャメロン氏がブラウン首相より分がいいことや、移民統計をめぐる政府の混乱などがあるという。調査では、移民数に毎年上限を設けるというキャメロン氏の提案に対する支持が45%と、既存の政府の政策に対する支持30%を上回った。

 政府は前週、労働党が政権を奪還した1997年以降の移民数は80万人と発表したが、数日のうちにその数をまずは110万人に、次いで150万人にまで修正した。

 また、欧州憲法条約批准の是非を問う国民投票を実施しないというブラウン首相の決定について51%が「英国国民への背任」だと回答、37%が反対した。

 一方、ブラウン首相が優勢な結果もあった。約50%がブラウン首相を強いリーダーだと回答し、キャメロン氏の29%を大きく上回った。国民との接触機会もそれぞれ39%、35%で首相がキャメロン氏を上回った。前月、年内の総選挙実施を見送った影響はないものとみられる。

 このほかブラウン首相は、人気、信頼性、勇敢さ、信念への忠実さなどでもキャメロン氏を上回った。(c)AFP