2007年11月4日、イラク北部のトルコとの国境地帯Zakhoにある検問地点で、通過するトラックのトルコ人運転所の書類を検査するクルド人自治区の兵士。(c)AFP/AHMAD AL-RUBAYE
【11月5日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領は5日、訪米するトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)首相と会談し、トルコ-イラク国境沿いの危機的状況について協議する。ブッシュ大統領は、「テロとの戦い」の同盟国であるトルコが、クルド人反政府勢力の掃討作戦のためにイラク領内に侵攻しないよう説得するとみられる。
ホワイトハウスでの会談に先立ちエルドアン首相は、クルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers’ Party、PKK)」によるイラク側の越境攻撃に対し、トルコの我慢は限界に達していると警告した。
ブッシュ政権はPKK対策に関する支援は約束しているが、全土的に政情不安定のイラクで、比較的平穏を保っているクルド人自治区を不安定化させないよう、トルコ側の自制を求めて圧力をかけている。
「テロとの戦い」の主要同盟国のひとつ、パキスタンで政治的危機が深まる中、もうひとつの重要同盟国トルコと、イラク国内のクルド人自治区で米国と協力関係にある勢力との関係の緊張化を、米国側は避けたい考えだ。
2日、トルコの首都アンカラ(Ankara)を訪問したコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice )米国務長官は、イラク北部からトルコに攻撃を仕掛けるクルド人反政府勢力との戦いに関する米国の取り込みを「倍増」すると確約した。トルコによる単独軍事行動をけん制したともいえる。
イラクのネチルバン・バルザニ(Nechirvan Barzani)クルド自治政府議長は5日、米ワシントン・ポスト(Washington Post)紙への寄稿の中で、危機的状況を解決するため、自治政府を含む4者会談の開催を提案した。同議長は「これは国境を越えた問題で、民族的結束によっていっそう複雑化し、どの当事者も単独では解決策を見いだせない」と訴えた。
エルドアン首相と共に訪米するトルコ高官は、Ali Babacana外相、メフメト・ベジディ・ギョニュル(Mehmet Vecdi Gonul)国防相で、ワシントンに短期滞在した後、6日にローマへ向かいイタリアのロマーノ・プロディ(Romano Prodi)首相と会談する。(c)AFP/Jitendra Joshi