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パキスタンの非常事態宣言をめぐる米国のジレンマ

  • 2007年11月05日 11:38 発信地:ワシントンDC/米国
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2007年11月4日、パキスタンのイスラマバード(Islamabad)でイフティカル・ムハンマド・チョードリー(Iftikhar Muhammad Chaudhry)最高裁長官の自宅に向けデモ行進しようとして、警察に拘束される人権活動家。(c)AFP/Farooq NAEEM

【11月5日 AFP】(一部訂正)パキスタンのペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領の非常事態宣言を受け、米政府は4日、対パキスタン援助を見直すと表明した。しかし「対テロ戦争」で同盟を組んできたムシャラフ大統領への対応をめぐっては、ジレンマに陥っている様子だ。

 米国は2001年9月11日の米同時多発テロ以降、パキスタンに対し100億ドル(約1兆1000億円)以上の軍事援助を行ってきたが、コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は滞在先のエルサレム(Jerusalem)で「(同国への)援助を見直す」と表明した。

 一方でライス長官は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)およびアフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)との戦いでは、パキスタンとの同盟継続の必要があるとも指摘。「米国はパキスタンで対テロの重要な取り組みを行っており、全体の状況を改めて検討する必要がある」と語った。

 これに先立ち米国防総省は、米国の対パキスタン軍事援助を直ちに打ち切ることはないと表明している。

 民主、共和両党の有力議員からも、今回の事態は米政府がパキスタンの民主化よりもムシャラフ大統領との関係を優先させてきた代償だとの批判が相次いだ。

 2008年米大統領選に出馬を表明している民主党のジョゼフ・バイデン(Joseph Biden)上院外交委員会委員長はCBSテレビでブッシュ政権の責任を追及、「現政権は無策だ。ムシャラフ政策はあっても、パキスタンに関する政策や、それがこの地域全体にどう影響するかに関する政策はない」と非難した。

 共和党のアーレン・スペクター(Arlen Specter)上院議員はCNNで「最悪のシナリオ」になったと述べ、弱体化したムシャラフ大統領は、対テロ戦争における米国の揺るぎない同盟相手とは言えなくなったと言明。「米国の援助を受けたパキスタンのこのような行動は支援しない。ムシャラフ大統領の行動はすべて民主主義に反している。最高裁を占拠したなど、自ら独裁者だと宣言しているようなものだ」と話した。

 しかし米戦略国際問題研究所(CSIS)のTeresita Schaffer氏は、米国は今後もパキスタンの民主化よりもアルカイダ掃討を優先するとの見方だ。同氏はNPRラジオで、米国は今後もムシャラフ大統領との協力を継続せざるを得ないが、パキスタンに対してこれまでのような厚遇はできなくなるだろうと語った。 (c)AFP/Jitendra Joshi

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