【10月30日 AFP】韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン、Roh Moo-Hyun)大統領が提案していた韓国軍部隊のイラク駐留延長が30日、閣議で了承された。しかし議会での承認は難航が予想される。

 盧大統領は前週、韓国軍の駐留を2008年12月まで延長し、兵力を現在の1250人から半減させる計画を発表。北朝鮮の核開発計画対応で引き続き米国の協力を取り付ける必要があり、経済的利益も期待できると述べていた。

 国防省によると、11月に250人を、12月にさらに350人を撤退させ、年内に兵力を半分に削減することを目指す。

 同盟国の撤退が相次ぐ中、米政府は韓国の今回の決定を歓迎しているが、国内でもこの問題をめぐる世論はほぼ真っ二つに分かれている。

 韓国政府は次週、駐留延長の法案を国会に提出する。駐留延長には、299議席のうち141議席を占める与党系の大統合民主新党(United New Democratic Party)が強く反対する一方、129議席の野党ハンナラ党(Grand National PartyGNP)は賛成している。

 韓国は2004年、米国、英国に次いで3番目の規模となる約3500人の部隊をイラクに派遣し、その後段階的に1200人強にまで縮小していた。

 韓国軍は比較的平穏なクルド人自治区のアルビル(Arbil)近辺に駐留し、建設と医療活動のみに従事している。反政府活動などによる死者は出ていない。(c)AFP