【10月17日 AFP】イランを訪問中のウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領は16日、ロシアがイラン国内で建設中の原子力発電所の完成が遅れている問題に言及し、技術的問題と「機器の老朽化」が原因であると指摘した。

 プーチン大統領は、イラン南部のブシェール(Bushehr)で原子力発電所の建設に携わっているロシアの建設業者が、1970年代にドイツのシーメンス(Siemens)がこの原発の建設計画を開始した当時と同じ機器で作業を行っていると指摘した。

 プーチン大統領は国営イラン通信(IRNA)のインタビューで「当時の機器は時代遅れ。新しい機器を使用すべきだ。ブシェールでの建設を妨げている原因の一つはこれだ」と指摘。さらに、「技術的問題と法的問題も遅延の原因だ」と付け加えた。

 これまでロシア側は、ロシアの建設会社アトムストロイエクスポート(Atomstroiexport)に対するイラン側の建設費の支払いの遅れが完工遅延の原因であるとしていたが、イラン政府はこれを否定していた。

 ロシアはイラン初の原子力発電所の建設契約を1994年に結んだが、以降、その建設作業は何度も遅延していた。
 
 プーチン大統領はインタビューで、「ロシアはブシェールの発電所を完成させる意思があると既に明言している。契約を破棄するつもりもない」と述べた。さらに、「発電所をできるだけ早く完成できるよう真剣に取り組んでいる。だが解決すべき問題がいくつかある」と指摘した。(c)AFP/Olga Nedbaeva