【10月15日 AFP】15日、中国共産党の今後5年間の政策を決める第17回全国代表大会(党大会)が北京(Beijing)で開幕した。1週間の会期中、中国全土から党員代表が集まり、国家政策方針の承認や、中央委員会(Central Committee)委員、政治局員など党指導者の選出を行う。

■今大会の注目点

 胡錦濤(Hu Jintao)国家主席は、急成長する経済の一方で拡大する都市と農村の所得格差や環境問題への対策を進めるとみられる。また、党幹部に後継者候補を擁立し、自身の権力基盤を固める模様だ。

■出席者

 党大会には2217人の選ばれた党員代表が出席するが、ほぼ7割を国家中央や地方政府の共産党、軍部、国営企業の幹部が占める。残り3割の出席者は労働者や医師、農民や教師などの庶民層とされる。中国共産党が党の民主的な側面を強調するためといわれる。

■注目すべき過去の党大会

 1921年に上海(Shanghai)で開催された第1回大会には、若き毛沢東(Mao Zedong)も参加。党の政治要綱が初めて正式に採択された。

 1945年に中国北部の延安(Yanan)の共産党の要塞(ようさい)で開催された第7回大会は、毛沢東を党指導者に選出し、毛の「思想」を党綱領に正式に記した。

 1982年に北京で開催された第12回大会では、鄧小平(Deng Xiaoping)が毛時代のイデオロギー的な政治からの脱却を提唱、資本主義への移行を目指す動きを推し進めた。

 2002年に北京で行われた第16回大会では、胡主席が正式に党指導者に選出されたが、江沢民(Jiang Zemin)前国家主席が側近を通じて政局に影響力を残す結果となった。(c)AFP