【10月1日 AFP】タイ西部、ミャンマーとの国境にある難民キャンプで、反政府勢力の封じ込めを図るミャンマー軍事政権の弾圧から逃れてきた数万人の人々が生活している。多くはカレン(Karen)族やシャン(Shan)族を始めとしたミャンマーの少数民族で、一生を難民キャンプで過ごす人もいる。

 国境沿には、タイ内務省が管理する公式の難民キャンプだけでも9つあり、15万5610人が居住登録されている。最大は1984年に設置されたMae La難民キャンプで、ミャンマー軍のカレン州進攻から逃れてきたカレン族を中心に、5万人が生活する。

 2005年に難民の第三国への再定住プログラムが始まって以降、これまでに2万1503人が海外で新生活を始める機会を紹介され、1万6257人がキャンプを離れた。最大の移住国は米国で、1万3565人の受け入れが認められた。次いでカナダが2742人、オーストラリアが2491人となっているほか、欧州諸国でも受け入れが進んでいる。

 前月末にヤンゴン(Yangon)で発生した反軍政デモを当局が武力鎮圧したことで、タイ側に避難するために国境を越える人々がさらに増加するのではないかと懸念されている。(c)AFP