2007年9月24日、ワシントンD.C.で記者会見するヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員。(c)AFP/SAUL LOEB
【9月28日 AFP】米大統領選挙の共和党、民主党それぞれの候補者が指名される予備選挙を2008年初めに控え、選挙資金調達のピークとなった2007年第3四半期が9月末で終了する。選挙資金が米国史上初めて10億ドル(約1150億円)を超えるといわれる中、各候補者たちは獲得した多額の資金で過去に例のない選挙運動を展開しようとしている。
各党のトップを走る民主党のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員、共和党のルドルフ・ジュリアーニ(Rudolph Giuliani)前ニューヨーク市長は、30日の第3四半期終了を前に、資金集めに奔走した。
2007年中盤までに総額2億6500万ドル(約300億円)を集めた候補者たちは、予備選までの3か月の期間で対立候補に打撃を与えるために、惜しみなくその潤沢な資金をつぎ込むことが予想される。フォーダム大学(Fordham University)のCostas Panagopoulos教授(政治学)は、「序盤に予備選が行われる州では、広告合戦が展開されるだろう」と予測する。
しかし、米国史上初の「10億ドル選挙」の行方について、いくつか重要な問いが現れつつある。民主党では、2番手を走るバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員やほかの候補が、如才なくまた目立ったミスも犯していないクリントン候補の選挙運動を脅かすことはできるのか。共和党では、候補者選びへ向けて冷めた保守派が多い党内を盛り上げていくことができるのか。
連邦選挙委員会(Federal Election Commission、FEC)の報告によれば、オバマ候補は今年前半の資金集めで5800万ドル(約67億円)もの巨額を集め、今年半ばを過ぎても3600万ドル(約41億5000万円)を残しており、今後の調達額にも注目が集まる。
一方、クリントン候補は同時期オバマ氏を上回る6300万ドル(約72億5000万円)を集め、6月末の時点で4500万ドル(約52億円)を残していると、選挙関連資金情報を追跡するサイトOpenSecrets.orgが発表している。
両候補は26日、最初に予備選挙が行われるニューハンプシャー(New Hampshire)州で他の候補たちとともに民主党候補者討論会に臨んだ。資金集めにおいてはクリントン候補に遅れをとっていないオバマ氏だが、世論調査における支持率では差を縮められずにいる。
米政治専門サイトRealClearPolitics.comが実施した全国調査の平均の支持率は、クリントン候補が首位で40%、オバマ氏が2位で24%、ジョン・エドワーズ(John Edwards)元上院議員が3位で14%だった。
一方、共和党側の全米調査では、ジュリアーニ候補が1位で27%、フレッド・トンプソン(Fred Thompson)元上院議員が2位で22%、ジョン・マケイン(John McCain)上院議員が3位15%、ミット・ロムニー(Mitt Romney)元マサチューセッツ(Massachusetts)州知事が9%となっている。
通常、共和党の候補者指名争いは激しく党内のまとまりが図りにくい上、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)現大統領の支持率の低さに影響を受け、民主党候補ほどの資金調達ができていない。
前述のOpenSecrets.org.によると、2007年上半期にロムニー候補が集めた額は4400万ドル(約51億円)で、すでに3200万ドル(約37億円)を使っている。またジュリアーニ候補は3500万ドル(約40億4000万円)を調達したが、今年半ばで残している額は1800万ドル(約21億円)だという。(c)AFP