【9月20日 AFP】軍事政権に対する抗議活動が3日目に入ったミャンマーで19日、2000人以上の仏教僧が全国規模の抗議活動に参加した。

 最大都市ヤンゴン(Yangon)では、僧侶約300人が雨の中を読経しながら、同国の最も重要な仏塔、シュエダゴン・パゴダ(Shwedagon Pagoda)まで行進した。ヤンゴンでは、その他2か所でも小規模な抗議活動が行われ、約50人の一般市民が参加したとの目撃情報もある。

 シュエダゴン・パゴダに向かった僧侶らは、18日以降入り口が閉鎖されているため入場できず、商業地区に向かうことを余儀なくされた。同地区では、私服警官による監視の中、1000人あまりの一般市民が僧侶らに対し拍手をしたり笑顔を見せるなどした。

 駐ヤンゴンの欧米外交筋によると、第2の都市マンダレー(Mandalay)では500人の僧侶がデモを行い、同国西部シットウェ(Sittwe)では僧侶1000人以上が警察署前で座り込みを行った。ヤンゴンの北300キロのPromeでも、僧侶約500人が抗議活動を行ったという。

 米資本の短波放送ラジオ・フリー・アジア(Radio Free Asia)によると、18日に少なくとも3人が身柄を拘束された。複数の報道によれば、シットウェの抗議デモで僧侶たちは、3人の釈放を要求したという。

 僧侶による軍事政権に対する抗議活動は、18日に起こった過去10年で最大規模の反政府デモに続くもの。18日のデモでは僧侶たちが軍高官からの布施を拒否する意向を表明し、軍事政権に対し強い反対の姿勢を示した。信仰心のあつい仏教徒が国民の多数を占めるミャンマーでは、僧侶の行動が政治に対し重要な影響を与える。前月の燃料費の大幅値上げに対する抗議デモの際も、僧侶が重要な役割を担った。(c)AFP