【9月19日 AFP】1980年以降凍結されている国交の回復について、エジプトとイランの両政府が閣僚級協議を開催することとなった。エジプト外務省が18日、明らかにした。

 同省報道官によると、両国は国交回復協議へ向けた対話の継続について既に合意しており、事務レベルで協議を行った後、閣僚級協議を開催する。

 イラン政府は、国交回復協議に関してコメントを発表していない。

 マフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)イラン大統領は5月、エジプトとの外交関係を完全回復し、カイロ(Cairo)に大使館を設置する用意があるとの考えを示していた。

 一方、エジプト政府は6月、パレスチナ自治区のイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)によるガザ地区(Gaza Stript)掌握を教唆し、アラブ諸国に脅威を与えたとしてイランを非難していた。

 両国の外交関係はイラン革命後の1980年に断絶。エジプトがイランの元国王(シャー)を受け入れ、イスラエルを承認したため、イラン側が抗議して外交関係を打ち切っていた。現在、両国は相互に利害代表部を設置するだけにとどまっている。

 エジプトはアラブ諸国の中で唯一、イランとの外交関係を樹立していないが、イスラエルとの間では1979年に平和条約を締結。エジプト以外のアラブ諸国でイスラエルとの平和条約に調印しているのはヨルダンのみ(1994年調印)となっている。(c)AFP/Ines Bel Aiba