【9月6日 AFP】英紙タイムズ(The Times)とインディペンデント(The Independent)は6日、英政府機関のコンピューターネットワークが中国人ハッカーの侵入を受けていたと報じた。

 前日の5日には、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領が、中国人ハッカーによる米国防総省に対するサイバー攻撃疑惑について、中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席との会談で議題にする可能性を示唆したばかりだった。

 タイムズ紙は英政府筋の話として、「中国は敵対的な情報活動を行っており、英国の防衛・外交政策に関する極秘情報を探るために、(官庁の)コンピューターシステムに侵入するという手段を用いている。技術的にはかなり進展、熟達している」と報じた。

 一方、インディペンデント紙によると、別の政府高官が、「欧米の政府は何年も前から、中国からのハッキングが常態化している事実をつかんでいる。(外部からの不正アクセスを防ぐ)ファイアウオールは正常に作動していた」と話したという。

 外務省、国防省はともに、これらの報道に対するコメントは出していない。

 英フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)は先に、今年6月に米国防総省のコンピューターシステムへの侵入に成功したハッカーが、中国人民解放軍(People’s Liberation ArmyPLA)だった可能性を指摘している。(c)AFP