【8月25日 AFP】米政府が保有するテロ容疑者の身元を特定するデータベースは昨年、2万回近く米国籍あるいは外国国籍のテロ容疑者を特定したとするシグナルを発したが、実際に尋問や捜査の後に身柄拘束や入国拒否につながった件数は少なかったことが分かった。24日付の米ワシントン・ポスト(Washington Post)紙が報じた。

 専門家らはプライバシー侵害について懸念を強める一方、データベースの有効性についても疑問を投げかけているという。

 同紙が匿名の税関・国境警備局(CBP)関係者の話として伝えたところによると、このうち1万回以上は同局職員の問い合わせによって発せられたシグナル。その結果、CBPは550人を入国拒否するか捜査当局に身柄を引き渡した。ほとんどが外国国籍だった。

 連邦捜査局(FBI)ほかの関係機関は、残る半数のシグナルが発せられた状況、逮捕や拘束、入国拒否となった人数など詳細について情報の開示を拒否している。

 地方自治体、州、連邦レベルの機関、および海外の米大使館は、テロ容疑者の身元特定をこのデータベースに依存している。容疑者は、米国への入国時のほか、米国内での通常の交通違反取締りなどでも特定されるという。

 データベースについては、システムがどのように運用されているのか、拘束者や入国拒否者の具体的人数、あるいはテロリスト特定の基準など、多くの点についてはほとんど明らかにされていないとワシントン・ポストは伝える。

 米政府もまた、この問題について、個人名がデータベースに記載されているかを含め、質問や取材には応じないとの姿勢を崩していない。(c)AFP