2007年7月9日、ウィーンの本部で記者会見に臨む国際原子力機関(International Atomic Energy Agency、IAEA)のモハメド・エルバラダイ(Mohamed ElBaradei)事務局長。(c)AFP/SAMUEL KUBANI
【7月10日 AFP】国際原子力機関(International Atomic Energy Agency、IAEA)のモハメド・エルバラダイ(Mohamed ElBaradei)事務局長は9日、イランがナタンツ(Natanz)にあるウラン濃縮施設で進めていた濃縮活動の拡大を抑制していると述べた。
エルバラダイ事務局長は「(ウラン濃縮用の遠心分離機を連結した)新しいカスケードの運転にほとんど進展が見られない」と報道陣に語った。
カスケードで濃縮されるウランは商用炉用の燃料として使用するとされているが、高濃度になれば核爆弾の素材ともなる。
エルバラダイ事務局長はイランに対し、国連安全保障理事会(UN Security Council)のウラン濃縮活動停止要求をイランが無視したことに対する新たな制裁を保留する代わりに、ウラン濃縮活動を現在のレベルにとどめるよう要請していた。しかし同事務局長によると、イランは濃縮活動を停止してはいないという。国連安保理はすでに2回にわたり制裁決議を採択している。
イランが平和利用エネルギー計画を隠れみのに核兵器開発を秘密裏に進めるのではないかという懸念から、同国と国際社会の対立が増幅される中、エルバラダイ事務局長は対立の「小休止」を模索していると述べた。
イランはこれまでのところ、ウラン濃縮活動の停止も減速も宣言していないが、新たなカスケードの運転が進んでいない点は前週、IAEAの査察団がナタンツ入りした際に気付いたという。エルバラダイ事務局長は「イランは現状を沈静化させるためにあらゆることをする必要がある。衝突のモードから、善意と協力のモードへと意向すべきだ」と述べ、これを歓迎した。(c)AFP

