【7月4日 AFP】ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相は、3日の閣議で、憲法の成文化や参戦手続きの変更を含む政策の刷新を提案した。

 6月27日の就任演説で「政策に新たな優先順位を付け新しい政府をつくる」と宣言したブラウン首相はこの日、政治の信頼回復、議会重視、民主的な政策決定を目指した一連の提案を行った。

 ブラウン首相は2003年のイラク参戦が議会の同意を得ずに決定されたことを批判し、国内外の情報収集を組織的に行う国家安全保障会議の新設などを通じて諜報サービスの透明性を高めることを提案した。

 同首相は英国史上初めて、憲法の成文化も提案したが、これについては激しい議論が予想される。英国の憲法は、判例、国際協定、議会の慣例、王室の特権などで構成されており、成文憲法を持たない。

 個人の責任と英国人のアイデンティティを重視する首相は、英国民は共通の価値観を持つことが必要、と憲法の成文化の意義を強調。ただし議論を進めるには「(成文化が必要との)コンセンサスが必要」との認識を示した。(c)AFP/Phil Hazlewood