2007年6月8日、主要国(G8)首脳会議の開催地ハイリゲンダム(Heiligendamm)で記者会見に臨む安倍晋三首相。(c)AFP/Katsumi Kasahara
【6月15日 AFP】安倍晋三首相は15日、6か国協議で合意した非核化に向けた初期段階措置を実行しない北朝鮮に対し、「合意にしっかり対応することが大事」と速やかな履行を呼びかけた。
今年2月に開催された北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議で北朝鮮政府は、国際社会からの援助と引き換えに、核施設の停止、閉鎖を内容とする「初期段階措置」の履行を約束した。だが北朝鮮は凍結資金の全額が返還されるまでは、初期段階措置を履行しないとの姿勢を崩していない。
マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(Banco Delta Asia、BDA)」に凍結されている北朝鮮資金2500万ドル(約30億円)の返還問題をめぐってはマカオ当局が14日、「2000万ドル(約25億円)以上の移管が終了した」と発表した。
だが、麻生太郎外相は、「北朝鮮スポークスマンの口ぶりは、すべての経済制裁が解除されなければならないという話になっているから、凍結から送金、送金からまた、というふうに要求を揚げてくる可能性がある」と述べ、6か国協議再開に慎重な見方を示した。
BDAの北朝鮮関連資金は2005年、「同銀行の北朝鮮関連口座を通じてマネーロンダリング(資金洗浄)や通貨偽造が行われている疑いがある」とする米政府の指摘を受けて、凍結措置がとられた。
同資金の移管は、疑惑の的となっている資金の取り扱いを中国や米国の金融機関が拒んだために難航を極めていた。最終的に、ニューヨーク米連邦準備銀行(New York Federal Reserve)とロシアの中央銀行を経由して、北朝鮮口座のあるロシアの商業銀行に送金することで決着したとされている。(c)AFP