【6月7日 AFP】米国は、北朝鮮による核施設停止の障害となっている資金凍結問題について、マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(Banco Delta AsiaBDA)への制裁を条件付きで解除する新たな提案を行ってる。聯合ニュース(Yonhap)が6日に報じた。

 北朝鮮は2005年以来、米国によって同銀行に凍結されている2500万ドル(約30億円)の移送を確認するまでは、2月に6か国協議で合意した核施設停止に関する措置の履行を拒否している。

 聯合ニュースによると、韓国の宋旻淳(Song Min-Soon)外交通商相とコンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官、および楊潔チ(よう・けつち、Yang Jiechi)中国外相の3者が、バンコ・デルタ・アジアの問題に関する米国の提案について電話会談を行ったと韓国の高官が匿名を条件に語っているという。その内容は、北朝鮮によるマネーロンダリング(資金洗浄)および、偽札作りに関する報告を見過ごしていたとの疑いについて、同銀行の幹部が責任を取る形で辞職することを条件に、米国が同銀行を財務省のブラックリストから外すというもの。

 米国はまた中国に対し、資金凍結をめぐる北朝鮮との対立を解決する際に、さらに重要な役割を担うように求めているという。(c)AFP