2007年2月18日、沖縄県嘉手納市にある米軍嘉手納基地に到着した米空軍のステルス戦闘機F-22Aラプター。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO
【5月23日 AFP】23日の参議院本会議で、在日米軍再編推進特別措置法が自民、公明党などの賛成多数で可決、成立した。2017年3月末までの時限立法で、在日米軍を受け入れる地方自治体に対し、「再編交付金」を支給することなどを柱としている。
同法は前年5月、在沖縄米海兵隊員約8000人のグアム(Guam)移転など、国内の米軍再編について日米両政府が協議した日米安全保障協議委員会(2プラス2)での最終合意に基づいたもの。法案成立後は、米軍の移転に協力し受け入れを表明した地方自治体を、防衛相が「再編関連特定市町村」として指定、事業の進展に応じて再編交付金を支給する。
米軍基地整理・縮小の側面も持つ動きを歓迎する自治体もある中、日米安全保障条約下で自治体最多の米軍約4万人が駐留する沖縄では、さらに大きな撤退を求めてきた。
交付金について野党らが「アメとムチで地方を追い込むやり方だ」と批判していることに対し、安倍晋三首相は採決前、「お金でものを動かしていこうということではなく、国全体の安全保障のために決意をしてくれた方々に国として応えていく義務を果たしていくのが再編交付金だ」と反論した。
米軍普天間飛行場の県内移設に反対する「ヘリ基地反対協議会」の安次富浩代表委員は法案可決について、「われわれを『交付金という名のドラッグ』に中毒させ、米軍基地を永遠に押しつけようという中央政府の意図を表している」と述べた。
「地方自治体の自治を破壊し、中央に政治力を集中させようという試みだ。なぜ東京に米軍基地を移転し、東京に交付金を配布しないのか」
「2プラス2」では日本側は、海兵隊のグアム移転費総額102億7000万ドル(約1兆1900億円)のうち、59%を負担することに合意した。米側は75%の負担を求めていた。
今回の再編法の可決により、通常は経済途上国の開発プロジェクトの資金繰りをする国際協力銀行から、海兵隊のグアム移転費用が融資される。(c)AFP/Kyoko Hasegawa