【東京 21日 AFP】天皇、皇后両陛下は21日、初めての旧ソ連圏訪問となるバルト3国を含む10日間の欧州訪問へ出発された。
滞在される国はスウェーデン、エストニア、ラトビア、リトアニア、英国の5か国。天皇陛下は出発を前に羽田空港で、「このたびのそれぞれの国に対する訪問が日本とそれぞれの国との相互理解と友好関係の増進に資することを願っております」とあいさつされた。過去の英国訪問では、第2次大戦の退役軍人らの抗議に直面したこともある。
バルト3国については、約半世紀にわたった旧ソ連時代を経て独立し、日本との友好関係は着実に成長している、と述べられた。皇后陛下は前週の会見で、バルト3国独立のニュースは今でも鮮明に覚えている、と感想を語った。
リトアニアでは両陛下は、「日本のシンドラー」として知られ、第2次世界大戦中に外務省の通告を拒否し、ユダヤ人難民に日本の通過査証を発行して数千人を救ったといわれる当時の駐リトアニア領事、杉原千畝氏の記念碑を訪問する。
また、今回の訪問の主要な目的のひとつとして、「分類学の父」と呼ばれるスウェーデンの生物学者カール・フォン・リンネ(Carl von Linne)生誕300年の行事にも出席される。
両陛下の海外ご訪問は、昨年6月の東南アジア訪問以降、初めてとなる。今年3月、腸壁出血などにより静養された72歳の皇后陛下にとって、公務ご復帰を試す旅ともなる。
写真は羽田空港で見送りを受ける両陛下。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO