写真は18日、ワシントンD.C.で開かれた式典に出席したゴンザレス司法長官。(c)AFP/Getty Images Win McNamee
【ワシントンD.C./米国 21日 AFP】米上院は、連邦検察官解任問題などで厳しく批判されているアルベルト・ゴンザレス(Alberto Gonzales)司法長官に対する不信任案の採決の準備を進めている。現職司法長官に対する不信任案の採決という異例の手段に訴えることで、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領に、古くからの側近である同長官を罷免するよう圧力を強めている。
司法制度を政治的意図で歪め、ホワイトハウス(White House)の法律顧問時代に当時の司法長官に圧力をかけたとして、この数週間、強い批判にさらされてきたゴンザレス長官に対する不信任案の採決は、今週にも行われる可能性がでてきた。
不信任案が可決される可能性は低いが、共和党からも賛成票が投じられる可能性がある。ある有力議員は20日、ゴンザレス司法長官への不信任案が相当数の賛成を集める可能性があると語った。
テキサス(Texas)州知事時代の1990年代からブッシュ大統領に仕えたゴンザレス氏が信任されない事態になれば、ブッシュ政権にとって新たな打撃となるだろう。
ゴンザレス司法長官への批判が強まったのは今年2月。2006年に連邦検察官8人を解任した理由が政治的なものでないかと疑われたことがきっかけだった。この他に検察官30人の解任も検討していたことが明らかになっている。
解任自体は違法ではないが、政権の意に沿わない検察官を追放したのではないかと疑われている。ホワイトハウスの関与を示唆する電子メールも発見された。
公聴会に出席したゴンザレス司法長官が、この問題について「思い出せない」との回答を繰り返したことで、議会では激しい批判が出ていた。
この1週間での新たな証言により、ホワイトハウスの法律顧問だったゴンザレス氏は2004年3月当時、入院中で副長官に権限を移譲ていた当時のジョン・アシュクロフト(John Ashcroft)司法長官に働きかけ、裁判所の令状なしで米国民の盗聴を可能にする秘密の計画を承認させようとしていたことが明らかになった。
2005年に公表されたこの計画は、米国民を直接の対象とした最初のテロ対策となり、ブッシュ政権で最も議論を巻き起こした政策の1つとなった。
写真は18日、ワシントンD.C.で開かれた式典に出席したゴンザレス司法長官。(c)AFP/Getty Images Win McNamee