【イスタンブール/トルコ 29日 AFP】イスタンブール(Istanbul)のチャーラヤン(Caglayan)広場で29日、100万人以上の人々が世俗主義と民主主義を支持する集会を行った。国内では大統領選挙をめぐり、イスラムの伝統を尊重した政府と軍部の間で緊張した対立が起きている。
約600の非政府組織が主催した集会に参加した人々は、赤と白のトルコ国旗と、建国の父であるムスタファ・ケマル・アタチュルク(Mustafa Kemal Ataturk)の肖像を掲げてデモを実施。「トルコは今もこれからも世俗主義。イスラム教もクーデターも望まない。望むのは民主主義トルコ」と叫んだ。
現場の警察はAFPに対し、デモに集まった人の数は優に100万人を超えていると語り、主催者らは全国から人々が集まったと述べた。
議会では27日、次期大統領を選ぶ第1回目の投票が実施されたが、与党公正発展党(Justice and Development Party、AKP)が擁立するアブドラ・ギュル(Abdullah Gul)外相の得票がわずかに必要数に及ばなかったことを受け、国内の緊張は高まった。AKPは550議席の過半数を占めているにもかかわらず、必要得票数である3分の2をギュル候補が獲得できない結果となった。また野党は無所属のギュル候補の擁立について、事前の話が無かったことなどを理由に投票を欠席した。
過去に3度のクーデターを遂行したことのある軍部は、トルコの世俗主義を擁護する覚悟はできており、必要ならば行動を起こすとの声明を発表。多くの専門家らは、ギュル候補擁立が歓迎されていないのは明らかだとしている。
政府が軍に対し自制を求める一方で、ギュル候補は29日にアンカラ(Ankara)で記者団らに、「大統領選出馬辞退はあり得ない」と発言した。
ギュル大統領誕生の見通しは、政教分離が損なわれ、イスラム教が生活のあらゆる面に浸透することを恐れる世俗派にとって大きな懸念となっている。
写真は29日、イスタンブールで集会に参加する人々。(c)AFP/HOCINE ZAOURAR


