写真は、メキシコ市(Mexico City)で会見するラミーWTO事務局長(3月23日撮影)。(c)AFP/Luis ACOSTA
【ワシントンD.C./米国 26日 AFP】パスカル・ラミー(Pascal Lamy)WTO事務局長は25日、訪問先のワシントンD.C.で米議員らに、6月30日に失効する米国の貿易促進権限(Trade Promotion Authority、TPA)の更新を議会で承認するよう強く説得した。
世界貿易機関(WTO)は、中断している新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド、Doha Round)について、2007年内の決着することを目指している。そのためには、米議会がTPA更新を認めることが前提となる。
■WTO事務局長はTPA更新の重要性を強調
米国のTPAは、国際交渉の敏速化を図るため、大統領に広範な通商交渉権限を与え、合意の承認のみを一括で議会で審議する制度。現在のTPAは2007年6月30日に期限切れとなるため、WTOは当初6月末までの決着を目指していた。
ワシントンを今週訪問中のラミー事務局長は米議員らを前に、「ドーハ・ラウンド成功のためには早期決着が不可欠」と強調し、米議会によるTPA更新の重要性を訴えた。
また25日にはスーザン・シュワブ(Susan Schwab)米通商代表と意見を交換した。
会談後の会見でラミー事務局長は、農産物貿易自由化や工業製品市場の開放などをめぐり「ドーハ・ラウンドは今が正念場だ」となることを強調。「(米)議会には、TPA更新へ向けた前向きな行動と決断がドーハ・ラウンド推進にとって鍵であることを認識してもらいたい」と述べた。
■ドーハ・ラウンド再開に向けた動きが活発化
2006年7月以降、中断されているWTOドーハ・ラウンドは、ここ数週間で高官レベルの調整協議が重ねられ、年内終結を目指す動きが活発化してきた。
また、4月12日にニューデリー(New Delhi)で開催された米国、EU、ブラジル、インド、日本、オーストラリアの主要6か国・地域(G6)の閣僚会合で、参加各国は「合意へ向けて全力を尽くし、2007年末までにドーハ・ラウンドの終結を目指す」との声明を発表した。
写真は、メキシコ市(Mexico City)で会見するラミーWTO事務局長(3月23日撮影)。(c)AFP/Luis ACOSTA