写真は20日、北京のホテルで報道陣に答える佐々江外務省アジア大洋州局長。(c)AFP/Peter PARKS
【北京/中国 20日 AFP】北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議で20日、北朝鮮側は米国による経済制裁が解除されるまで、協議への出席を見合わせると発表した。一方で中国外交部は、北朝鮮が協議での合意を受け、寧辺(ニョンビョン、Yongbyon)にある核施設の閉鎖準備を完了し、国連(UN)核査察官を受け入れる体制を整えたと伝えた。
■中国、寧辺核施設閉鎖について言及
中国外交部の劉建超(Liu Jianchao)報道官は、北朝鮮が寧辺の核施設閉鎖に合意した前月の6か国協議共同宣言を遵守する意向が、北朝鮮側から示されたと報告した。「北朝鮮が寧辺の核施設の閉鎖、封印の準備を完了し、国際原子力機関(IAEA)の監視、監督に対する受け入れ体制を整えたことが分かった」と報道陣に語った。6か国協議の参加者が、寧辺の閉鎖について直接言及したのは初めて。
閉鎖時期は明らかにされなかったが、前月の共同宣言では、重油5万トン相当のエネルギー支援の見返りに、寧辺の施設を4月中旬までに閉鎖し、IAEA査察官を受け入れることに北朝鮮は合意している。
劉報道官は、「協議参加6か国の政府は、2月13日の共同宣言で定めた各国の取り組みを真剣に開始しようとしている」と述べた。また、前日開始した第6回協議について、「こうした合意が、行動のための新たなステージの始まりを示すと全参加国が考えている。6か国協議の新たな進展にとって、良いスタートだ」と報告し、進展を歓迎した。
第6回6か国協議は19日、米国が経済制裁解除で北朝鮮と合意したとの発表とともに、楽観的なムードで開始した。
■北朝鮮、凍結資金返還まで協議参加拒否
米国は2005年、北朝鮮政府がマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(Banco Delta Asia、BDA)」を通じてマネーロンダリング(資金洗浄)およびドル紙幣の偽造を行っているとの疑惑に対し、経済制裁を発動。前月の6か月協議を受け、米財務省は19日、制裁対象となった北朝鮮関連口座2500万ドル(約29億円)の凍結解除を発表した。しかし、解除時期については明言されず、北朝鮮は、凍結資金が返還されるまで6か国協議への参加を見合わせると反応した。
6か国協議の日本首席代表、佐々江賢一郎外務省アジア大洋州局長は、「議長国の中国によると、北朝鮮側は凍結資金の返金を確認するまで協議に出席しないということだ。結果、19日は協議に進展はなかった」と語った。中国外交部は19日午後に予定されていた協議が延期されたことを認めたが、理由は明らかにしなかった。
経済制裁をめぐり協議の進展が阻まれている一方で、米首席代表のクリストファー・ヒル(Christopher Hill)国務次官補ら参加国代表は、北朝鮮が完全な核開発放棄へ向けたロードマップ策定に協力を開始することへの期待を強調した。ヒル代表は19日夜、「共同宣言全体に関し、次の段階へ進む一連の行動を開始したい」と述べていた。
写真は20日、北京のホテルで報道陣に答える佐々江外務省アジア大洋州局長。(c)AFP/Peter PARKS