写真は14日、ニューヨークのホテルで開かれた支持団体の集会「JoinRudy2008」で演説するジュリアーニ前市長。(c)AFP/Timothy A. CLARY
【ワシントンD.C./米国 14日 AFP】北米の消防士らで組織する国際消防士連合(IAFF)は14日、ワシントンD.C.で集会を開催。2008年米大統領選挙で共和党の候補者争いトップのルドルフ・ジュリアーニ(Rudolph Giuliani)前ニューヨーク市長について、2001年に発生した9.11米同時多発テロで死亡した消防士の遺体を「生ゴミのように扱った」と非難した。
ジュリアーニ市長は一般に、同時多発テロの際の手腕を高く評価されてきた。大統領選でも危機的状況において揺るがないリーダーシップを売りに支持を伸ばしており、テロ対策のヒーローとのイメージに対する攻撃は、今回が初めて。
同時多発テロでは、救出活動にあたっていた消防士340人が世界貿易センタービルの倒壊に巻き込まれて死亡した。IAFFは、ジュリアーニ前市長は現場の捜索活動を時期尚早に縮小し、「すくっては捨てる」だけの事後処理を始めたと主張。前市長との間で論争が続いている。
IAFFのSchaitberger会長は、書簡で会員らに呼びかけ、「ジュリアーニ前市長の(テロ当時の)行為は、犠牲となった消防士や市民らが、家族との別れもできずグラウンド・ゼロ(Ground Zero)での永眠を強いられたか、生ゴミのように廃棄されたかのどちらかだということを意味している」と強く非難した。
また、「彼(ジュリアーニ前市長)の立候補そのものが、いろいろな意味で同時多発テロを基盤としているというのは、少しばかり信じ難いことだ。真実が明るみに出れば揺らぐ、かなり不安定な基盤だと思う」とも述べた。
ジュリアーニ前市長は12日、記者団に対し、消防士らは自身のヒーローであり、IAFFの主張は政治的な背景に基づくものだとして、非難を一蹴した。
「わたしと消防士らとのきずなは傷つかないし、もしわたしが大統領に就任した暁に消防士らに対して行うだろう政策にも全く影響しない」
さらに、引退したニューヨークの消防士が、IAFFの「党派的」な活動に失望したと述べ、「消防士たちほどルディ・ジュリアーニの最高の友人であり、支持者たる者たちはいない」と記した支持表明を公表した。
IAFFの集会には、同連合の支持を取り付けようと、これまでで最大の10人の大統領選候補者が出席。民主党候補者争いをリードするヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員は、ヒロインとして喝采(かっさい)を浴びた。ジュリアーニ前市長も招待されていたが、スケジュールの調整がつかないとして、欠席した。
会場には、それぞれ「決して忘れるな」「いつも覚えている」とのフレーズが書かれた同時多発テロの光景を描いた2枚の大きなポスターが貼られ、テロの恐怖が薄れつつある中で、政治的には事件がいまだ強い影響力を持っていることを示した。
写真は14日、ニューヨークのホテルで開かれた支持団体の集会「JoinRudy2008」で演説するジュリアーニ前市長。(c)AFP/Timothy A. CLARY